映画『さらば、わが愛/覇王別姫』のロケ地はここ!

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中国の動乱の歴史に翻弄される2人の京劇俳優の人生を描いた映画『さらば、わが愛/覇王別姫』。

中国語映画として初めてカンヌ国際映画祭の最高賞を受賞しました。

今回は、映画『さらば、わが愛/覇王別姫』のロケ地を6つ紹介します。

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映画『さらば、わが愛/覇王別姫』の紹介

物語の始まりは1924年の北京。

少年・小豆子は娼婦の母親に連れられ、貧しい子供たちが集まる京劇の養成所に入れられます。

小豆子が他の子供たちからいじめられる中、彼を弟のように可愛がった小石頭。

小豆子は女役、小石頭は男役として成長していき、小豆子は程蝶衣(レスリー・チャン)、小石頭は段小楼(チャン・フォンイー)と芸名を改め、京劇「覇王別姫」のコンビとして人気者となります。

やがて小楼は娼婦の菊仙(コン・リー)と結婚。

少年時代から小楼にほのかな恋情を覚えていた蝶衣との関係に亀裂が入ります。

その後の日本軍占領、抗日戦争終了、共産党政権樹立など激動する時代に翻弄されながら、2人はつかず離れずを繰り返すも、運命をともにしていきます。

1966年、文化大革命の批判闘争の中で、小楼の言葉に絶望した菊仙が自殺。

11年後に無人の体育館で蝶衣と小楼2人だけで演じた「覇王別姫」が最後の舞台となります。


李碧華の同名小説を、映画『黄色い大地』でデビューしたチェン・カイコーが映画化。

1993年のカンヌ国際映画祭で、中国語映画として初めて最高賞であるパルム・ドールを受賞しました。

同性愛や文化大革命の混乱を描いていることから、中国では上映禁止となり、修正のうえ再上映されました。

1993年製作/172分/中国・香港・台湾合作
監督:チェン・カイコー
出演:レスリー・チャン、チャン・フォンイー、コン・リーほか

映画『さらば、わが愛/覇王別姫』のロケ地6選

①【恭王府】張公公の邸宅

王朝時代に宦官だったという張公公(トン・ディー)の邸宅で「覇王別姫」を演じた少年時代の小豆子(イン・チー)と小石頭(チャオ・ハイロン)。

張公公に気に入られた小豆子は召し上げられ、性接待をさせられることに。

張公公の邸宅のシーンは、北京にある「恭王府」で撮影されました。

恭王府は、清朝時代の王府(皇族、親王の邸宅)で、四合院様式の大きな邸宅と庭園が公開されています。

【所在地】17 Qianhai W St, Xicheng District, Beijing, 中国

②【紫禁城・午門】人力車に乗った蝶衣が日本軍に囲まれる広場

小楼が菊仙と結婚したことに嫉妬する蝶衣は、京劇界のパトロン・袁四爺(グォ・ヨウ)と懇意になっていきます。

袁の家に招かれ、かつて張公公が所有していた刀をもらった帰り道、蝶衣が日本軍に囲まれるのが、紫禁城の「午門」前です。

【所在地】4 Jingshan Front St, Dongcheng, 中国

③【団城演武庁】日本軍に捕えられた小楼が釈放される場所

日本軍の占領下となった北京。

楽屋で騒動を起こして捕えられた小楼を助けるため、蝶衣は日本人将校・青木三郎(チー・イートン)らの前で昆曲「牡丹亭」を舞います。

小楼が釈放された場所は、1749年に造られた軍事施設「団城演武庁」と思われます。

日本軍が住民を撃ち殺すショッキングなシーンもおそらくここ。

【所在地】中国 Beijing, Haidian District, Xiangshan S Rd, 红旗村1号

④【輔仁大学旧址】仮釈放された蝶衣が歌う会場、文革前夜に蝶衣が小楼の家を尋ねる長い廊下

恭王府と梅蘭芳記念館の間に位置する「輔仁大学旧址」は、2つの別々のシーンで使われています。

1つ目は、漢奸裁判にかけられるも仮釈放された蝶衣が、司令官らの前で昆曲「牡丹亭」を披露するシーン。

軍の関係者が次々と車で到着する場面は、輔仁大学(現北京師範大学)の正門が使われています。

2つ目は、文化大革命前夜の1966年、眼鏡をかけた蝶衣が小楼と菊仙が住む家を尋ねるシーン。

階段のある特徴的な渡り廊下は輔仁大学旧址にあります。

【所在地】中国 Beijing, Xicheng District, 定阜街1号

⑤【梅蘭芳記念館】蝶衣の家

映画後半、蝶衣の家として撮影で使われたのは「梅蘭芳記念館」です。

蝶衣がアヘン中毒に苦しむシーン、蝶衣と小四(レイ・ハン)が言い争うシーン、蝶衣が衣装に火をつけるシーンなど、重要なシーンがここで撮られました。

有名な京劇役者・梅蘭芳が住んでいた邸宅で、現在は記念館として公開・展示がされています。

ちなみにチェン・カイコー監督は、梅蘭芳の生涯を描いた映画『花の生涯/梅蘭芳』を2008年に製作しています。

【所在地】中華人民共和国 北京市 西城区 護国寺街 9号

⑥【孔子廟】文化大革命の批判闘争が行われる広場

1966年に始まる文化大革命の中で京劇は弾圧の対象となります。

小楼と蝶衣が大衆の前に吊し上げられ自己批判を強要されるシーンは、「孔子廟」で撮影されました。

呆然とした蝶衣の前に菊仙が刀を置いて去る場面で映っているのが大成殿。

うらぶれた蝶衣と自死へ向かう菊仙の表情が忘れられない印象的なシーンです。

この孔子廟は元の時代に建立され、孔子を祀った廟として中国で2番目の規模を誇ります。

現在は隣に「国子監博物館」があります。

【所在地】中華人民共和国 北京市 東城区 国子監街 13号

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